空気

人間がこの世の中で生きるために一番大切なのは、お金でも食糧でもなく空気なのです。

空気が4分~5分なければ人間は生きていくことができないのです。

人間は1時間に30立法メートル程度空気を吸い込みます。

そして昼も夜も絶えることなく酸素を供給して、老廃物を取り除いているのは血液です。

血液の中にある赤血球のヘモグロビンは、空気中の酸素を体内の各組織や細胞を通じて供給し、健康を保っているのです。

その重要な働きをする酸素が汚れていたら、色々な病気の原因となることはご存知の通りです。

密閉した寝室で眠っていると、自分達の吐き出す炭酸ガスにより酸素が不足してしまいます。

これが脳卒中やガンによる死亡の原因にもなりかねません。

人間には新鮮な空気が必要なのです。そのために換気は、自然換気が一番良いのです。

使い勝手の悪い素人プラン

私達の住宅業界では、圧倒的に大手住宅の着工棟数が多い訳です。

その中で、毎年新人の新入社員が入ってきます。

ハウスメーカーではある程度のマニュアルや研修期間はあるものです。

ただし、一生に一度の家づくりに値する経験が、1年や2年で蓄えられるのでしょうか。

私は自分の経験上、10年位はかかるのではないかと考えております。

勿論、私達工務店でも経験は家づくりに大きく影響すると思っています。

そんな中で、ハウスメーカーの社員さんは売り上げのノルマがあります。

そこで完全に納得がいかないプランであっても、キャンペーンが締め切りになってしまうとかで契約を責められてしまいます。

もっと違った提案プランがあるかも知れません。

いずれにしろ、プランは納得がいくまで何回も書き直すことだと思います。

パッシブ換気とは

パッシブ換気は、建物内外の温度差、つまり室内の暖かく軽い空気の浮力を換気の主たる動力源とする「計画自然換気」です。

住宅内の空気の流れをコントロールして、必要かつ十分な換気量を確保することが計画換気ですから、家の隙間や外壁の単純な

換気口に頼った従来の「成り行き任せ」の自然換気と厳密に区別するために、パッシブ換気と呼んでいます。

「パッシブ」とはご存知の通り「受動的=機械を基本としない」という意味です。

現在、一般的な機械投資を用いる「アクティブ=能動的」換気の弊害を補っている大変優れた換気手法です。

当協会では、パッシブ換気住宅の構造上の必要条件として次の2点を定めています。

①床下吸気であること

②室内に空気の上昇・下降のための間仕切り壁と床ガラリがあること

また、パッシブ換気を実現するために必要な住宅性能として、次の2点を定めています。

①隙間相当面積(C値)…1.0以下

②熱損失係数(Q値)…1.6以下

ビニールクロス

 

クロスと言うと欧米諸国では布製のものを表しますが、日本ではビニールクロスが9割以上と言われています。

海外ではビニールクロスを使う習慣はありません。

布製のクロスですから、ほとんど使われていないのが現状です。

ビニールハウスは布製や紙のクロスに比べて値段も安く、大量生産が可能でしかも施工が簡単です。

ビニールクロスの発明で建築の内装の仕上げ期間が劇的に短くなりました。また、ビニールクロスなので湿気に強く

洗面などの水廻りに適した材料だと言われていますが、メリットもデメリットもあります。

ビニールクロスの原料は石油です。

その材料の性質上とても燃えやすいため、それを防ぐために様々な化学物質を使い、難燃処理をしています。

さらに色々な表情を出すために発泡剤、汚れを付きにくくするために汚れ防止剤、カビが生えにくくするために防カビ材等、

健康に影響のある化学物質が多用されています。

ビニールクロスに使われている可塑剤(柔軟剤)は10年かけて空気中に発揮し、

安全なった時には張替の時期がきます。

しかも、ビニールクロスを貼る前に使用する接着剤は、主成分がデンプルのため腐ったりカビがすぐに繁殖するので、

それを防ぐために防腐剤、防カビ剤、防虫剤がたっぷり入っています。

ビニールクロスは現在問題になっているシックハウス症候群の最も大きな原因になっていると言われています。

人はなぜ家を建てるのか

家を建てる本当の目的は、家族のために建てるのではないでしょうか。

ところがいつの間にはその基本を忘れ、デザインやブランドを求めたり、価格競争を好むお客様がおられます。

そういうものを求めるならそれも良いでしょう。でも、家づくりを通して家族の絆を強くすることや、家族の健康を考えるなら、

真剣に家のことを勉強しませんか。

お客様は命を担保にし、35年ものローンを組み、30歳で着工すると65歳までローンを支払わなければならない。

なのに、ローンと同じ賞味期限の家を選んでしまうのはなぜか。子供達もまた、同じ苦労をしてしまうのではないか。

家族の幸せのために建てる家が、ローンの負担や不合理で不便な生活を強いられたり、自分が建てた家が原因で病気になっては、

人は幸せな生活とは言えない。

少なくても家とは、100年位は快適に住める家をつくるべきである。

 

耐震対策

我が社の耐震対策は、耐震等級3を標準としております。

耐震等級3とは、極めて稀に発生する地震に対し、建築基準法1.5倍の力に対して倒壊、

崩壊等しない程度となっております。

現在の等級では最高等級です。

建物の平面形についてはやや不整形なものより、整形な建物の方が耐震性は良いでしょう。

2階建の場合は、壁の上には壁、柱の上には柱と重なっている方が耐震性は良いでしょう。

 

 

ハウスメーカーの価格

我が社の家の家格は昨年までは33坪で2,150万円、坪当たり65万円でした。

ところが、昨年の10月ごろから今年にかけて価格が上がり、33坪で2,250万円です。

しかし最近は木材だけではなく、コンパネや石膏ボード、設備機器まで、一斉に値上がりし、

以前より1棟につき、200万円は上がっています。

これで落ち着いてくれれば良いのですが、その気配は一向にありません。

各ハウスメーカーや工務店には大変な問題です。

コロナの影響だそうですが、一度上がった価格はコロナが落ち着いたとしても下がることはないと思います。

ハウスメーカーの住宅はなぜ高い

ハウスメーカーは我々工務店と違って、会社の大きさ規模が違います。

そのため経費が大分掛かります。

多くの社員を食べさせるため、展示場も各地区に必要で、多くの人を採用しなくてはなりません。

その人たちの仕事をつくるため、多くの分譲地もつくらなければならないし、それを売るため広告もしなければなりません。

その額は膨大なものです。

その経費を稼ぐために住宅の販売価格を上げ、利益を上げなければならないのです。それらはすべてお客様が負担をしているのです。

一方、小さな工務店ではそういった経費が掛からないため、安い価格で住宅を提供することができるのです。

ブランドを好む人は大手ハウスメーカーでなくてはなりませんが、そうでない方は勉強している工務店、実績のある工務店であれば良いと思います。

 

建築工法

家を建てる時、昔、おたくは鉄骨造りですか、木造ですかとよく聞かれたものです。

最近のお客様には家は皆同じく見えるようで、工法を聞かれることはほとんどありません。

阪神淡路大震災の時は、木造軸組工法は人気が無く、圧倒的に2×4工法が人気でした。

東日本大震災の時には鉄骨造が人気でした。

時間が経つと人はそれらを忘れ、また価格が安い方に走ってしまうようです。

最近のお客様は工法よりもデザインや暖かい家に興味がある様です。

 

日本の家は30年しか持たない

日本の昔の家は、桧と漆喰でできた家がほとんどだったので100年は持ちました。

戦後から現在の家は30年位で建て替えられています。

なぜかと聞きますと、寒いとか暑いとかまたは使いづらいとかで、建て替えを希望されているようです。

日本の家は価格競争の中でどこを省いたら安くできるかを競ってきました。

その結果がローコストの短命住宅になってしまったのです。

家は本来、どこをどうしたら安全で快適になるかが重要だと思います。

それが30年から40年位で壊されては地球が温暖化になるのは当たり前です。

最近になって国も省エネ政策で長期優良住宅を応援していますが、価格が高くなるのでなかなかなじめないのが現状です。

ここで考えなくてはならないことは、性能を下げずに価格を下げる方法です。

また家は多少高くても長持ちすれば結果、安いものになることも知ってほしいと思います。