ライフサイクルコストを考えた快適な家づくり
ライフサイクルコストとは、
住宅が建てられてから住宅が無くなるまでの、長い期間を通してかかる費用のことです。
ライフサイクルコストを考えて建てた住宅は、新築時に多少コストがかかっても、基本性能を高めることを重視して建築するので、光熱費や修繕費が思った以上に削減できます。30年後、もしくは60年後には大きな差ができ、また快適に過ごすことができる分、得だと思います。
家に関して、外壁のメンテナンス費など大きな出費が無いので、ライフプランが楽しくなります。
これから住宅を建てようとする人が何を重視するかは、その人のライフスタイルによって大きく異なります。
多くの方が家を買いたい、建てたいと検討する時、子供の誕生や教育などお金がかかる時期、生活に余裕を持たせるために、家の初期費用を抑えたい気持ちは理解できますが、
先を見据えて、「ライフサイクルコスト」を考えた家づくりをすることがベストだと思います。
良い家とは
家や住宅に対して、本当に良い家とはどんな家でしょう。
人に優しく、家にも優しく、
そして街にも優しい資産価値の高い家とは。
それには素材選びが重要です。
それは無垢の木や漆喰などの塗り壁で、自然素材にする必要があります。
自然素材と透湿建材を使って、健康で快適で、安心して暮らせる家が良い家です。
人に優しい家は、その家に住む人が健康で快適で安心な生活が送れます。
家に優しい家は、家の寿命が長くなるし、メンテナンス費も少なくてすみます。
それは、ヨーロッパの住宅の寿命が100年位長持ちする家のことです。
日本のようにわずか30年位の寿命では住宅ローンが払い終える頃また、子供たちが家のローンを支払わなければならない。それではいつになっても大変です。
街に優しい家は、その美しいデザインが高い資産価値を生みます。
資産価値のある家は、欧米の美しい街並みのように、自然素材で造られた家です。
日本のように、新建材を多用する家は、時が経てば経つほど、みすぼらしい家になってきます。
それに本当にいい家と言うのは、住めば住むほど、時が経てば経つほど、味が出てくる家のことです。
ランニングコストのかからない家のつくりかた
新築の家を建てる時は、家を建ててからのランニングコストもしっかりと考えて予算に組み入れて計画していくことが大事です。
どれだけ家を安く手に入れたとしても、日々の暮らしにかかるランニングコストや建物を維持するためのメンテナンスコストが高ければ意味がありません。
ランニングコストを抑えるためには断熱工事をしっかりすることです。
では、ランニングコストを抑えるためには具体的にはどんなことをしていけば良いのでしょうか。まず、ランニングコストを抑えた家づくりを行うには、断熱性能がきちんと高められた設計にすることで高気密住宅、高断熱住宅にすることが出来ます。
間取りを工夫し、家のランニングコストを抑えることです。
間取りを工夫することでも、ランニングコストを抑えた家づくりをすることができます。
たとえば、夏場には、軒によって直射日光が防げる設計にしたり、暖められた熱気が室内に滞留しないよう、外へ抜けるような工夫をすることなどが考えられます。
また、冬場では、太陽の光が内部にしっかり差し込むようなプランを検討することで、夜になっても暖かさが室内に残り、暖房器具にかかる光熱費を最小限に抑えながらも、快適な住環境を手にすることもできます。
このように、間取りにちょっとした工夫を取り入れることで、生活していく上でのランニングコストを大きく削減することができます。
具体的には、オープンな間取りでコンパクトな設計、適切な大きさでシンプルな形状の家が最も光熱費を抑えやすい家であると言えるでしょう。
住宅設備機器は定番のものを選ぶことがベターです。
住宅設備機器を選ぶ時は、実は定番化されたものを選ぶと、メンテナンスコストを抑えられる確率が高くなります。
理由としては、流行の商品など定番化された以外の商品は、故障した際に廃盤になっていることがあり、メーカーに部品が無い場合があるからです。
設備機器は毎年のように新商品が出ており、人気のないものについてはどんどん廃盤になっていきます。故障した際に取り替えができなかったり、修理の費用が高くついてしまったりする可能性があります。
外壁をメンテナンスコストのかからないものにすることです。
外壁は傷みやすいので、なるべくメンテナンスの必要がないものを選ぶと良いでしょう。例えば、タイルや塗り壁、樹脂系のサイディングやガルバリウムはメンテナンスが比較的少なくて済みます。
しかし、全くメンテナンスが必要ないわけではなく、気候条件や地域によっても左右されます。
外壁は、家のメンテナンスの中でも最もコストがかかる部分です。
たとえば一般的に使われている外壁材であるサイディングを使用した場合、張り替えなどの費用を入れると、一般的に長期優良住宅と呼ばれる住宅でも、30年で300万円から400万円ほどの費用が必要になると言われています。
また、ものによってはサイディングのつなぎ目の目地の補修などにも費用はかかりますし、部分補修が必要となる場合もあります。
最後は、屋根を工夫することです。
屋根は、最も長く強い紫外線を浴び続けるため温度変化も大きく、光熱費にもかなり影響します。外断熱や内断熱などにより、屋根の温度変化をなるべく小さくすることで光熱費を抑えられます。屋根も外壁と同様に、なるべくメンテナンスのかからないものにした方が良いでしょう。
メンテナンスを考えた場合、総合的に見て、陶器製の瓦が適切だと思います。耐久性が最も高く、高温多湿な日本の住環境に適した素材であると思います。ただし、屋根設置に際しての、建築コストが高くなる上に、地震などに弱いという側面にもあるので、その辺りは建てる地域を含んだ住環境を考慮して決定した方が良いでしょう。