「しつけ」のできる「住まい」
①日本では子供ができると子供中心の家族になり、妻としてよりも母親としての存在が優先され、
夫婦関係が薄れていくのが一般的で、夫婦の領域、子供の領域、家族の領域との空間の分け方があいまいになり、親子関係が中心になってしまいます。
②快適空間や設備は、家族全員が集まるダイニング、リビングに充実させ、個室はできるだけ節約しましょう。
子供部屋に贅沢な冷暖房設備はぎりぎりまで我慢させましょう。便利は人を堕落させます。不便は知恵を絞り、工夫する力をつくります。
労働の尊さを知らせるようにしましょう。このように家族全員で、家庭生活をする上で、それぞれの役割と、立場を尊重できるシステムをつくることで、
親子の絆が深まり、親子の断絶を防ぎたいものです。
住まいづくりは、それぞれ家族がただ通過するだけではなく、立ち止まり、集まる仕掛けを作る、ここが肝心なところで、家族と言う最小ミニ社会での
生活のありようが、社会に出てからの協調、尊重、共生の基本人格を培うことになります。
子供部屋は、窮屈なくらいの広さにし、くつろぎはリビングでさせるようにしましょう。
③間取りを考える時、子供部屋はほとんどの親が日当たりの良い南側につくってあげたいという。
親心として当然だと思う、しかし、それが本当に子供のためになるでしょうか。
子供は日中、さんさんと太陽を浴び健康に走りまわってきます。
家に帰っても日当たりの良い所では勉強に集中できません。
子供部屋は北側の方が、勉強に集中できるそうです。
大切なのは、子供が安心して過ごせる「自分の居場所」をつくってあげることが大切です。単に子供部屋をつくれば良いということではない。
勉強できる子供は個室で勉強するより、リビングで勉強した方が成績が上がるというデーターモも出ています。
④親は、子供が幸せな人生を生きていけるよう、立派な大人になってほしいと願います。そして、子供の将来のために、あれこれ考えますが、
最も大切な家庭環境においては無関心な方が多いようです。
それは、家庭(住まい)環境が、子供の人生、子供の将来を左右する重要なものであることをご存知ないからかもしれません。
親は子供の将来を決めることはできませんが、良い運命基盤となる家庭環境をつくるこができます。
なにげなく過ごしている日々の家庭生活が、家族の将来の原因づくりとなることを心に刻みましょう。