6月12日 「健康住宅セミナー」内容
■カビやダニを防ぐ方法?
部屋の湿度を50%以内にするとカビやダニは繁殖ができなくなります。換気を良くすることが必要です。
■換気システムで 部屋の隅の湿度を取り除けますか?
換気システムだけでは無理です。朝晩の窓の開閉や部屋の中からの湿気を出さないように工夫が必要です。また、換気システムのダクト内の汚れやホコリも、シックハウスの原因になります。
■結露は完全にとめることは出来ますか?
結露は部屋の温度差によって出来るので、部屋全体の均一な断熱が必要です。窓もグレードの高いサッシが必要です。(複合サッシ + Low-E複層ガラス) 生活の仕方にもよりますが、完全にとめることは難しいと思います。結露が出たとしても、それらの湿度を外に排出するシステムが必要なのです。 (二重通気WB工法)
■パッシブソーラーだけで快適に過ごせますか?
パッシブソーラーだけででは無理です。風の流れるプランやムク材の使用、珪藻土の塗り壁のような湿度を調整する材料も必要です。
■オール電化の電磁波の問題について?
お酒を1合で酔う人も5合飲んでも酔わない人がいるように、一概に悪いとは言いません。しかし、電磁波を防ぐエプロンがかなり売れているのは事実です。第2のアスベスト問題になるとも言われております。
■化学物質について?
化学物質は新築時のみではなく、防腐剤や家具からも発生するのでビニールクロスを貼っては透過しません。呼吸する設計が必要です。
■ダニ対策として畳をフローリングに替えた方が良いか?
その方が良いと思いますが、畳も生活には必要です。ダニにとって条件が良ければ、ダニは一日で何万匹も繁殖すると言われております。アトピーの原因がダニやハウスダストがほとんどの原因ですから、マメな掃除と湿度を50%以下にすることが重要です。
■花粉症は換気システムで防ぐことが出来ますか?
どんなに良い換気システムでも無理だと思います。花粉症の原因が食生活や部屋の中の化学物質、ハウスダスト、カビ、ダニの死骸等いろいろな原因があるので一概には言えません。部屋の臭いを消す、今はやりのファブリーズも化学物質です。
一般的に日本人は、家を建ててもメンテはあまりしません。例えば、どんな素晴らしい換気システムを付けても時々しなくてはならない「フィルターの汚れ」を掃除しません。これでは部屋の空気はキレイになりません。
地震についても、新築時は安心です。でも、壁の中が結露していたとすれば5年も過ぎれば腐朽菌が繁殖し、柱や土台が腐ってしまいます。
そうなるとシロアリもやってきます。これでは10年後の地震に対しては安心でなくなります。一般的にシロアリの防腐剤は、5年位しか持ちません。そうならないための対策が家づくりには必要だと思います。
結露対策は、人の健康にも、家の健康にも大切なのです。
換気システムを付けたから、自然素材を使ったから安心だというわけにはいかないと思います。
「家づくり」 は、いろいろなことに気配りをする必要があります。