価格について
工務店の親父さんは「うちは安いですよ」と、よく言います。
その根拠は何もありません.私どもは、WB工法友の会員で全国の工務店と価格調査をしております。けれど、価格はほとんど同じです。
年間3棟しかやらない工務店でも、年間100棟やる工務店でも価格はほとんど変わらないのです。
なぜかと申しますと、日本の物の「物流」は決まっていますからこれが壊れない限り同じ商品なら価格はほとんど変わらなのです。
今は不景気で、物の価格はこれ以上は安く出来ないという「底値」の状態なのです。
メーカーの生産コストを考えても工務店が3個を買っても100個を買ってもほとんど影響がないのです。
1万個位発注すれば変わるかもしれません。その位の話なのです。
他の業界をみても同じです。
日本一安い小島電気も、ヤマダ電気も、ケーズ電気も価格はそう変わりません。
酒にしても、イチイもカワチも酒天国も同じなのです。メーカーは乱売を防ぐため最初から売値を決めていますから、価格は変わらないのです。
ところが、住宅メーカーだけが、坪50万円が坪26万円の半額になったりしています。これは、単に物が違うか施工方法が違うか、価格表示のごまかしでしかありません。日本人は、「安い」の言葉に弱いようです。住宅の価格は物と施工費が込みになっていますから、物の価格が同じなら施工する職人の手間賃を半額にしないと安くすることが出来ません。
そんなことが事実だったらどうなるでしょう。
1日働いて15,000円になる人、7,500円にしかならない人が出てきます。
当然、腕に自信のある職人は7,500円では働きません。
そうでない人が働く○○ハウスは、同じ物を使っても仕上がりがそれなりになってしまいます。
安さだけに気をとられていると大変なことになります。
たとえば、今はやりの太陽光発電ソーラーシステム120万円が、なんとキャンペーンで60万円とか、ビックリしてシャープに問い合わせたところ「うちではそんな安くはしていません。その○○ホームではその差額を本体工事に入れてごまかしているとか」ということでした。
売り手側も売るためにいろいろなことを考えます。
家の部材は国産、輸入品を合わせると大変な数になります。
我々プロでも知らない物がたくさん出ています。
価格は部材と施工方法によって変わってくるものです。坪○○円ということは、最初から使う物が決まっているということです。
くれぐれも 「安い物」 には、ご注意ください。